BMWジャパンが4年ぶりに大幅改良したフラッグシップセダン「7シリーズ」を発売しました。次世代技術「ノイエ・クラッセ」を導入し、内外装やデジタル機能を大幅に刷新しています。
高級セダンの概念を根底から覆すような、まさに「走るVIPラウンジ」がさらなる進化を遂げました。BMWジャパンは2026年10月29日、同社の頂点に君臨するフラッグシップセダン「7シリーズ」の大幅改良モデルを国内で発売しました。約4年ぶりとなる今回の刷新は、単なるデザインの変更にとどまりません。BMWが次世代のクルマづくりとして掲げる革新的な技術思想「ノイエ・クラッセ」を全面的に取り入れ、メーカー史上最大規模とも言えるビッグマイナーチェンジを果たしています。SNS上でも早くもその圧倒的な迫力や豪華装備が話題沸騰となっている新型7シリーズは、私たちの移動体験をどう変えてくれるのでしょうか。
ここがポイント
・約4年ぶりの大幅刷新で、次世代技術「ノイエ・クラッセ」を国内導入第2弾として採用
・全長5395mmの堂々たるボディに、光沢とマットを組み合わせた新感覚の2トーン塗装を設定
・フロント窓下部の43.3インチ表示や後席の31.3インチ8Kモニターなど、異次元のデジタル空間を実現
・400馬力の3.0L直6マイルドハイブリッドと、航続距離700km超えのEV「i7」をラインナップ
・価格は1683万円から2330万円で、2026年11月より順次納車を開始
レクサスLSを凌駕する威風堂々たるエクステリア

新型7シリーズを目の前にしてまず圧倒されるのが、その巨大なボディサイズと威厳に満ちたスタイリングです。ボディの寸法は、全長5395mm、全幅1950mm、全高1550mm(EVモデルの「i7」は全高1555mm)となっており、ホイールベースは実に3215mmに達します。日本の高級セダンの代名詞であるレクサス「LS」と比較してみると、新型7シリーズの方が全長で160mmも長く、全幅も50mmワイドです。街中で見かければ、誰もが振り返るほどの存在感を放つことは間違いありません。
今回の改良では、ラグジュアリー層に向けた新しいデザイン言語が導入されました。フロントマスクの主役である伝統のキドニー・グリルは新デザインとなり、輪郭が美しく発光する「BMWアイコニック・グロー」と、宝石のように輝く新設計のクリスタル・ヘッドライトが組み合わされています。側面は余計なラインを削ぎ落とした美しい面構成で上品さを表現し、後ろ姿は水平方向の流れを強調することで、どっしりとした安定感を演出しています。

さらに外装で大きな注目を集めているのが、オーダーメイド感覚で色を選べる「BMWインディビジュアル 2トーン・ペイント」の進化です。今回から新たに、ボディの上半分をツヤのある高光沢仕上げ、下半分を落ち着いたツヤ消し(マット)仕上げにする「デュアル・フィニッシュ」が選べるようになりました。ここでひとつ豆知識ですが、実はマット塗装というのは表面の微細な凹凸で光を拡散させるため、洗車機に入れられなかったり、傷がつくと部分的な補修ができなかったりと、維持に非常に気を使う塗装なのです。それをあえて飛び石などのリスクがある車体下部に採用し、量産車として高い品質で提供するあたりに、BMWの塗装技術への絶対的な自信と、超富裕層の「人とは違う特別な1台に乗りたい」というニーズへの徹底的なこだわりが垣間見えます。SNSでもすでに「ツートンカラーが驚くほど似合う」「フロントの迫力が凄まじい」といった称賛の声が数多く上がっています。

全席が特等席!映画館を超えるデジタル空間の秘密は?

クルマに乗り込む瞬間から、新型7シリーズのおもてなしは始まります。車両に近づくだけで自動的に開閉するオートマチック・ドア機能がさらに賢く進化し、ドアのスイッチや車内の画面操作でもスムーズに開閉できるようになりました。ネット上でも「ドアにタッチするだけで開くなんて、もはや芸術品の領域」と驚きの声が漏れています。
インテリアは「ノイエ・クラッセ」の思想に基づき、最新のデジタル技術と極上の素材が見事に融合しています。シートや内装パネルには、選び抜かれた本革やアルカンターラ、温かみのあるウッド、さらにはクリスタル・ガラスや金属素材が惜しみなく使われています。夜になれば、新しいライト・ストリップや前席ヘッドレストに組み込まれた間接照明、そして星空のような演出が楽しめるガラスサンルーフ(一部オプション)が、幻想的で厳かな空間を作り出します。
そして、今回の改良の目玉と言えるのが、車内中に張り巡らされたディスプレイ群です。次世代システム「BMWパノラミックiDrive」と「オペレーティング・システムX」を搭載し、フロントガラスの下部にはなんと端から端まで広がる43.3インチの「BMWパノラミック・ビジョン」を配置。中央には7シリーズ初となる17.9インチの大型画面が鎮座します。さらに驚くべきことに、助手席の目の前にも専用の14.6インチ画面が新設されました。ここでは映画や音楽、ゲーム、さらには車内カメラを使ったオンライン会議までこなせます。運転手が脇見をして助手席の画面に視線を向けると、安全のために自動で映像が一時制限されるという賢い機能も付いています。

後席のVIPに向けた装備はさらに規格外です。天井から降りてくる31.3インチ・8K解像度の巨大モニター「BMWシアター・スクリーン」が、今回の改良から日本の地上波テレビ視聴に新しく対応しました。映画やゲームだけでなく、移動中にニュースやスポーツ中継を大画面で楽しめるようになったのは、日本のユーザーにとって非常に嬉しい改善点です。HDMI端子も使いやすい後席の中央コンソールに移設され、左右のドアにある5.5インチの小型タッチパネル「BMWタッチ・コマンド」で、スマホ感覚で直感的にすべてを操作できます。なお、この巨大シアター・スクリーンは最上級グレードには標準装備され、その他のグレードでは90万8000円のオプションとして用意されています。

パワートレインと先進安全装備の進化

これだけの巨体を動かす心臓部には、伝統のガソリンエンジンと最新のEV(電気自動車)という2つの選択肢が用意されています。ガソリンモデルの「740 Excellence」および「740 M Sport」には、3.0リッター直列6気筒ターボエンジンに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたシステムを搭載。最高出力は400馬力、最大トルクは580Nmを発揮し、8速ATを介して後輪を駆動(FR)します。これだけの大型セダンでありながら、燃費はWLTCモードで12.9km/Lという優秀な数値を達成しています。
一方、完全な電気自動車である「i7」は、113kWhという大容量バッテリーを床下に敷き詰めた4WDモデルです。「i7 60 xDrive(Excellence / M Sport)」は、前後のモーターで合計544馬力・745Nmを発生し、1回の充電でなんと706kmも走ることができます。さらに、頂点に君臨するモンスターマシン「i7 M70 xDrive」に至っては、最高出力680馬力、最大トルク1015Nmというスーパーカー並みのパワーを誇りながら、686kmの航続距離を確保しています。東京から大阪まで無充電で余裕で走り切れる計算になり、EVに対する「航続距離の不安」は完全に過去のものとなりました。
足回りには、4輪すべてを制御するエアサスペンションと、後輪も状況に応じて向きを変える「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」を全車に標準装備。5.4m近いボディを感じさせない小回りの良さと、魔法の絨毯のような乗り心地を両立しています。また、高速道路の渋滞時などに時速120kmまで手放し運転が可能になる「ハイウェイ・アシスト」も標準搭載されました。システムが車線変更を提案した際、ドライバーがドアミラーをチラッと見るだけで自動的に車線変更を行ってくれる驚きの機能も含まれており、2026年11月以降から新車購入後3年間は無料で利用可能です。
気になる価格設定ですが、マイルドハイブリッドの「740」系2グレードがともに1683万円。EVの「i7 60 xDrive」系2グレードが1852万円、そして最強モデルの「i7 M70 xDrive」が2330万円となっています(すべて右ハンドル仕様)。納車は2026年11月から始まる予定です。
MotorG編集部の注目ポイント
今回の新型7シリーズを見て強く感じるのは、絶対的なライバルであるメルセデス・ベンツ「Sクラス」(およびEVのEQS)やレクサス「LS」に対する、BMWの明確な勝利宣言です。かつて高級セダンといえば「いかに静かで揺れないか」という機械的な快適性が勝負の分かれ目でしたが、今の時代は「移動時間をどれだけ豊かなエンターテインメント空間にできるか」へと完全にシフトしています。助手席でのオンライン会議対応や、後席31.3インチ画面での地上波テレビ対応など、日本のビジネスエグゼクティブの使い方を徹底的に研究した今回のアップデートは、ライバル車から多くの顧客を奪う決定打になるでしょう。
もし今、このクラスの購入を検討されているなら、編集部としては1852万円の「i7 60 xDrive」に、90万8000円のシアター・スクリーンをオプション追加するプランを強く推したいところです。ガソリン車の「740」との価格差は約170万円ありますが、EVならではの無音・無振動の世界は、後席のシアター空間とこれ以上ないほど相性が良いからです。「お金持ちなら運転手付きでi7に乗りたい」というSNSの声がありましたが、このクルマはオーナー自身がステアリングを握っても、視線ひとつで車線変更ができる最先端のワクワク感を味わえます。単なる移動手段を超えた「動く次世代スマートラウンジ」の実力を、ぜひお近くの正規ディーラーで体感してみてください。
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